きのう、きょう、あした(つばた英子著)
枯れ葉が落ちれば土が肥える
土が肥えれば果実が実のる
人生フルーツ・・・
いつぞや上記の言葉ではじまる映画「人生フルーツ」の記事を
書きました。
映画に登場するつばたご夫妻は年を重ねて
ご夫君は冥途へ旅立たれました。
本書は89歳になってはじめて一人暮らしデビューされた
妻である英子さんのおはなしです。

裏表紙に大変なことなんて私の人生にはなかった・・・と
ありますが89年生きてきて、大変なことがないわけが無い、
それなのにそのような感じられる今を生きていることが
人生をより良く生きてきたように感じられます。
ご夫君を亡くされて、ご自分の芯でもあるようなキッチンガーデンに
心向かず、編み物もするきにならず・・・
でも、時薬は彼女に前を向かせてくれました。
何よりも、手間暇かけて長年暮らしてきた真の力が
そうさせたのかもしません。
食べることを大切に思い作りつづけ
身の回りの家事、雑事をこなしてゆく
のみならず、畑でたくさんの野菜を作り
果樹からはおやつもたくさん作り
そのような60年の日々が彼女を支えないわけはないように思います。

本の中に「あとみよそわか」
こんな言葉出てきます。
あとみよ とは『跡をみて、もう一度確認』
そわか とは『成就』を意味する梵語だそう。
私も中年を卒業し老年になる時がくる
あとみよそわか で過ごしていけたら・・・
それにしても御年89で 身の回りをすべてこなし
一人でも、ゆっくりとゆっくりと自分の暮らしができることが
なんとも幸せな晩年と思いました。

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